2年ほど前から顎が痛むことがあり、歯科にてマウスピースをつくった。
寝ている間にマウスピースをかみちぎったこともあった。
その後痛みは軽減していたが、最近になりまた痛みが出てきた。
大きく口をあけると左顎から音がする。
また慢性的な肩こりやひどいと頭痛がすることもあるとのこと。
仰向けに寝てもらい、顎の動きの検査をした。特に開きに問題はないが開けづらさがあるとのこと。
顎関節周辺を触診してみるとあごまわりや側頭部の筋肉が凝り固まりトリガーポイントができている。
普段の奥歯のかみしめか就寝時の歯ぎしり、食いしばりが癖づいている可能性が考えられる。
また頚椎は関節も固く動きが悪くなっていて、それも顎の開きを妨げている要因の一つと考えられる。
直接的に顎の開閉に関わる咬筋や側頭筋を中心に筋肉へのアプローチと頚椎の動きの改善に関節も動かしていく。
かみしめや歯ぎしりの可能性が高くストレスとの向き合い方や生活での注意点の指導をしていく。
自宅や職場で出来る簡単なエクササイズや正しい姿勢のとりかたなどを指導する。
また身体の調子を確実にあげていくために、初めの2週程度は週に2回の集中施術を提案する。
1回目
触診してみるとやはり顎から側頭部にかけての筋肉が凝り固まっている。
トリガーポイントに持続圧をかけ丁寧にゆるめていく。
頚椎や首の前側の筋肉(胸鎖乳突筋)、また胸部までゆるむよう施術をすすめる。
好転反応としてだるさやもみかえしの可能性があることを説明する。
自宅で自分でもできる簡単な顔の筋肉のほぐし方を指導し施術を終了した。
2回目
4日後に来院。
前回施術後、顎周りに筋肉痛が出たとのこと。痛みはかなり下がったようで楽な感じ。
前回同様顎、側頭部、後頚筋群、胸鎖乳突筋、大胸筋を緩めていく。
胸鎖乳突筋のストレッチを指導し施術を終了した。
3回目
一週間後に来院。
もみ返しもなく痛みはほぼ消失。
仕事が忙しく身体の疲れはあるが顎はほとんど意識していないとのこと。
触診してみると顎や側頭部はしっかりゆるんでいる。
胸鎖乳突筋は本人の自覚はないが、まだかたさは残っている。
4回目
一週間後に来院。
痛みは消失したまま過ごせている。
ストレスや日常での癖からも顎関節への負担がかかることも理解していただき、セルフケアも続けていくとのこと。
治療は今回で一旦終了となった。